小児用肺炎球菌ワクチンとヒブワクチン 癌免疫療法医師のブログ転載
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2011.3.7.
厚生労働省は、小児用肺炎ワクチンとヒブワクチンの
接種を、当面、見合わせるよう、全国自治体に通知しました。
3月2日~4日の三日間の間に、死亡例報告を
受けての措置ということです。
生後半年~2歳代の女の子と男の子、4人が、ワクチン接種後
翌日~3日以内に死亡したというものです。
4人のうち、3人までが、両方のワクチンを接種しています。
ワクチンに原因があったかどうか、不明もしくは調査不能
とされています。 人が亡くなった原因というのは、実際、
なかなかわからないものですが、4人も、ワクチン接種後
まもなく亡くなった例が続いた、ということでワクチンとの
関連を疑った、ということでしょう。
かつて、SIDS 乳幼児突然死症候群の悪夢が
続いた時期がありましたが、数日以内に同様の
突然死が続くと、当時を思い出してしまいます。
なぜ、小さな子供の命が犠牲にならなければ
いけないのか。
さて今回、問題となった肺炎ワクチン4件、
ヒブワクチン3件のうち、
同一ロットが使用されたのは、肺炎ワクチンの2例だけで
あとはすべて、別々のロットが使用されています。
同一ロットに事件が集中していると、何か異物の混入とか
ワクチン種株として用いた病原体の変異が疑われますが
今回は二種各々3ロットづつに分かれています。
もっとも、同一株から、同時に培養をおこし、
単に別々の容器に分けて、独立して品質検査を
実施した場合であっても、別ロットになります。
肺炎ワクチンの方は、ロットナンバーからみて、
おそらく、同一生産分の出荷日が異なるだけで、
それも、3日以内に集中しているようです。
ところで、死亡例が出た、だから接種中止。
一見、常識的な対応に見えます。
ですが、小児へのワクチン接種に
事故はつきものです。
最初から、事故が起こるという前提で
考えておくべきものです。
ですから、どこの国でも任意接種、
つまり接種するかどうかは、本人もしくは
小さな子供の場合は保護者に
決めてもらうのです。
強制的に集団接種など世界では非常識、
日本だけがそんな無茶苦茶なことをやり、
そして、接種しない人は他人の迷惑を
考えない、と非難までする意見がはびこって
きたのです。乳幼児の相次ぐ死亡という
現実に直面した時、集団接種を主張してきた
人々は、何と言うのでしょうか。
いや、直接的な因果関係は実証されていない
とでもいうのでしょうか。
接種しないと、死亡も含めてどれほど
重篤な疾病に陥るのか、それに対して
接種による事故はどの程度か、両方の
危険と、そもそも効果とされているものの
根拠を検討し、厳密にほんとうのことは
分からない状況の中で、接種するのかしないのかを
決めるのが、通常のやり方です。
ここに大きな落とし穴があります。
接種直後の事故は大きく問題として
とりあげられますが、接種後、時間が
経ってからの影響は、効果測定も含めて
議論されることがほとんどありません。
ほんとの効果と副作用は、長期的な
影響を見ないと評価できないにも
かかわらずです。
そして、事故が起こるぐらいのことは想定済みで
接種していたはずなのに、実際に事故が起こると、
中止という対応になります。
事故がおこって中止するくらいなら、最初から
接種を認めるべきではないでしょう。
いや、事故のリスク、また長期的な副作用、
長期的な感染防止効果の不確からしさ、
そして費用、すべてのマイナス面を考慮したうえで、
やはり接種するメリットはある、
という結論に至ったのなら、
事故が起こったことを理由に接種を中止すべきでは
ないでしょう。
今回は、短期間に4人も集中したので
異常事態、とみたのでしょうけども。
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また一人、ヒブワクチン接種後に小さな子供さんが
亡くなられました。
もともと、小児用肺炎ワクチンとヒブワクチンの実施については、
これらの感染症でお子さんをなくされたご遺族の方々の
強い要求もありました。
わが子をなくして、同じことが起こらないようにという
ご両親やご家族の気持ちは、子供を亡くした経験のない自分が、
「お気持ちはよくわかります」などと、軽率に
わかった気になっていえるものではありません。
とはいえ、それはそうでしょう、と、いう気にはなります。
問題は、どういう対策を立てるか、という具体論です。
感染症は、何種類あるのか。
とても数えられません。
感染症を起こす主なウイルスのリストというのに
440種類のウイルスが載っていましたが、
パピローマウイルスを一種類と数えています。
主な型だけで100種類が知られていますが、
実際には、同じ型でも遺伝子が異なるものが
いくらでもみつかります。
ウイルスだけで、山ほど種類があり、細菌、
さらには、真菌、原虫などの寄生虫、リケッチア、
マイコプラズマ、ウイロイドに、プリオン粒子、
大括りの分類だけでも、たくさんあるのです。
それぞれに、また種類があり、型があり、
同じ型でも遺伝子変異のバリエーションが無数に
あるのです。
これらをワクチンで防ぐことができるのでしょうか。
生涯に、何万種類のワクチンをうてばいいのでしょうか。
実際に利用可能なワクチンは、主なもので十数種類しか
ありません。 マイナーなもの、実験的に使われているもの
米軍兵士が使っているもの、生物兵器に対する対抗手段として
備蓄されているもの、こういう変わったものを加えれば、
いくらでもあるのでしょうが、一般人が30種類も40種類も
ワクチンをうつことはないでしょう。
それだけうったところで、「焼石に水」なのですよ。
一つ感染症にかかって、熱でもだせば、他の病原体が
消滅することがある現象が知られています。
一方、免疫力が低下すれば、山とある病原体のどれかが
増えてきます。
あんまり低下すると、複数のタイプの病原体が増えて
しまいます。
結局、感染症にかかる状態になったら、何かの病原体が
ふえるのです。
また、ワクチンをうったところで、免疫力が低い人だったら
結局、感染症にかかってしまうのです。ワクチンが病原体と
闘ってくれるのではありません。ワクチンうったんだから、
同じのがきたら、自分で戦えよ、というのがワクチンの設計概念です。
つまり、「自分」、免疫が弱いと、どんなにワクチンをうっても
闘う力は弱いのです。 ワクチンで免疫がつく、といっても、
体力や基礎的な免疫力が弱い人は、どうにもならないのです。
感染症をどう考えるか。
グランドデザインを考えるべきですが、
戦後のGHQが策定したグランドデザイン以来、
一度もまとまな議論が行われていません。
個々のワクチンを個別に評価し、抗体価上昇など
短期的な反応を審査して承認されてきましたが、
いつまでやり続けるのでしょうか。
500種類のワクチンをうっても、
まだまだ足りないのですよ。
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