4種混合ワクチンの不正製造「極めて遺憾」-日医、化血研に再発防止要請へ 医療介護CBニュース
医療介護CBニュース 12月3日 16時27分配信
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化血研に再発防止への取り組みを求めることを明らかにした小森常任理事(2日、日医会館)
化学及血清療法研究所(化血研)が乳幼児に接種される4種混合ワクチンを国の承認とは異なる方法で不正に製造していた問題について、日本医師会の小森貴常任理事は2日の記者会見で、「極めて遺憾だ」と指摘した。今後、化血研に再発防止への取り組みを求める考えも示した。【松村秀士】
化血研の4種混合ワクチン「クアトロバック皮下注シリンジ」の製造工程などが、承認書と食い違っていたことが判明したことから、厚生労働省は9月に出荷停止を要請した。
その後、厚労省は化血研からの報告内容を精査し、厚生科学審議会感染症部会の委員に対し、品質や安全性などに重大な影響を及ぼすそごはないと判断したことや他社製品の在庫見込みなどを報告。この部会では、同ワクチンの予防対象となる百日せきやジフテリアなどの予防やまん延防止の観点から出荷を認め、供給不足を避けるべきといった意見が出た。こうした意見などを踏まえ、厚労省は先月26日、出荷自粛の要請を解除した。
2日の記者会見で小森常任理事は、同ワクチンの不正製造について、「公衆衛生学的に極めて重大な問題。化血研には、二度とこのようなことがないよう厳正に対応していただきたいと要請していく」と述べた。
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最終更新: 12月3日 16時27分
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