ワクチン接種による急性散在性脳脊髄炎ADEM
http://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1c39.pdf
.医療関係者の皆様へより
ワクチン接種後に中枢神経系の脱髄 病変が生じることはよく知られた事実であり
文献では天然痘・黄熱病・腸チフ ス・結核・狂犬病・ポリオなどさまざまな感染症に対する予防接種で生じると記 載されているが、これらがすべて脱髄病変の原因として確定しているわけではな い。
本邦において現在使用中のワクチンの中で急性散在性脳脊髄炎との関連性が 考えられているのは、上記の三種類だけである。
ワクチンを接種した人の本症合併頻度は、出荷されるワクチンの量から推定したところ、
1000万回のワクチン接種に対して1~3.5人であり、
この頻度で中枢神経系あるいは視神経炎の合併症が生じるといわれている。
後遺症状を残さない軽症例も含めると頻度は多くなる可能性があり、一過性の急性脱髄病変は10万回の接種で1回以下の発症であるという推計もある。
B型肝炎ワクチンのように、接種後多発性硬化症の発症率が増加すると推測されているものもある。この場合は直接的な因果関係といえるのかどうか、
発症までの期間がどこまで長くなりうるか、発症にどこまで関与しているかなどさまざまな問題が残っている。
6.典型的症例概要
【症例1】 30歳代、男性
使用薬剤:インフルエンザワクチン
副作用名:急性散在性脳脊髄炎
11月はじめより感冒様症状があったがすぐに軽快していた。
約1週間後の11月12日近医にてインフルエンザワクチンを接種した。
11月27日頃から両上肢にしびれ感が生じ、動きがぎこちなくなった。
12月歩行が困難になり、同時に息苦しくなり入院。
12月5日MRIにて延髄下部より上部頚髄にかけてT2強調画像にて高信号を認める(図1)。症状は増悪し、両下肢痙性麻痺と膀胱直腸障害のうえに
11
呼吸筋麻痺による急性呼吸不全にて人工呼吸管理となる。
髄液所見から急性散在性脳脊髄炎と診断し、ステロイドパルス療法を3クール行い、症状進行は認めなかった。
12月20日人工呼吸器を離脱し、リハビリテーションを開始した。 図1)MRI 矢状断 延髄~頚髄にかけてT2WIにて高信号
水平断 第3頸椎レベル 中心灰白質などにT2WIにて高信号
【症例2】2歳男児
主訴:意識障害、痙攣、発熱
発達・既往歴:熱性痙攣の既往なし。発達正常。
現病歴:
B社製新型インフルエンザワクチン2回目(1回目はA社製)を接種した後、発熱を伴う左上下肢間代性痙攣が出現した。ジアゼパム静注にて頓挫(持続40分間)し、熱性痙攣重積状態の診断で前医入院となった。翌日一旦 意識レベルはJCSⅠ-0~1まで改善したが、第5病日に間代性痙攣を20分認めその後再び意識障害が遷延した。ミダゾラム持続投与し、メチルプレドニゾロンの大量療法が開始となった。第6病日に 精査加療目的に転院となった。
12
転院時身体・神経学的所見:
体重13 ㎏、血圧 108/58 mmHg、心拍数 110回/分、体温 37.1 ℃、呼吸数 50回/分、SpO2 93-96 %(酸素を10 L/分で投与下)
意識レベルJCS 100、GCS E1V2M5、項部硬直なし、瞳孔正円同大、径3 mm、対光反射両側迅速、四肢筋緊張亢進なし、四肢深部腱反射亢進あり、バビンスキー反射両側陰性、足間代なし。
検査所見:
血液検査、尿検査、髄液検査、各種代謝疾患スクリーニング検査では異常を認めなかった。
脳MRI T2強調画像で高信号領域を大脳半球に散在性に認めた(図2)。脳波では高振幅徐波を認めた。
診断の根拠と臨床経過:
B社製ワクチン接種後25日で発症、他因を伴わないこと、B社製ワクチンとしては初回接種であったこと、B社製ワクチンの同ロット番号でのADEM報告があったこと、MRIにてT2延長を示す多発性病巣が認められたこと、けいれん重積型急性脳症等他の疾患が除外されたことなどから、新型インフルエンザワクチン接種に伴うADEMと診断した。メチルプレドニゾロンの大量療法が効果を認め、臨床症状および脳MRI所見は改善した。その後神経症状の再発もなく経過している。

図2)MRI画像:T2強調画像で高信号領域を大脳半球に散在性に認めた
参考資料:奥主朋子, 須山麻衣子, 千葉浩輝, 塩浜直, 藤井克則, 河野陽一, 及川純子, 太田節雄:新型インフルエンザワクチンによる急性散在性脳脊髄炎の2歳男児例.日本小児科学会雑誌114巻8号 Page1259
転載以上
(きゅうせいさんざいせいのうせきずいえん、acute disseminated encephalo myelitis; ADEM)
麻疹ワクチン普及の結果0歳児の赤ちゃんが感染
MRワクチン主な副作用としては、発熱、発疹。ワクチンの添付文書には、重大な副作用として
急性散在性脳脊髄炎(ADEM)アデム、脳炎、脳症との記述があります。
MRワクチン医薬品添付文書より
麻疹ワクチン医薬品添付文書より
3)急性散在性脳脊髄炎(ADEM)(頻度不明):急性散在
性脳脊髄炎(ADEM)があらわれることがある。通常、
接種後数日から2 週間程度で発熱、頭痛、けいれん、運
動障害、意識障害等があらわれる。本症が疑われる場合
には、MRI 等で診断し、適切な処置を行うこと。
日本脳炎ワクチン医薬品添付文書より
2)急性散在性脳脊髄炎2),3)(0.1%未満):急性散
在性脳脊髄炎(ADEM)があらわれることがあ
る。通常、接種後数日から2 週間以内に発熱、
頭痛、けいれん、運動障害、意識障害等があ
らわれる。本症が疑われる場合には、MRI 等
で診断し、適切な処置を行うこと。
北里第一三共ワクチンの季節性インフルエンザワクチントリレオウイルスの混入が確定
(1)重大な副反応
1) ショック、アナフィラキシー様症状(0.1%未満):ショック、
アナフィラキシー様症状(蕁麻疹、呼吸困難、血管浮腫等)
があらわれることがあるので、接種後は観察を十分に
行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
2)急性散在性脳脊髄炎(ADEM)(0.1%未満):急性散在性
脳脊髄炎(ADEM)があらわれることがある。
その他、B型肝炎を含む記事
その他、インフルエンザを含む記事
その他、日本脳炎を含む記事
MRワクチンで脳症の障害、麻疹ワクチンで髄膜脳炎になり死亡
※医者でない保健師からのMRワクチン強要で脳障害に。Nurse admitted to her own intensive care unit after flu vaccine adverse reaction therefusers.com/refusers-newsr…
看護師がインフルエンザワクチンの副反応の後、集中治療室に入院
http://t.co/TGNGRdjmvia Tweet Button
2012.12.27 21:09
ツイート
