DPT 三種混合: ジフテリア
さて次は、よく知られた3種混合-ジフテリア、百日咳, 破傷風を一辺に注射する3種混合摂取です。まずざっと、それぞれの病気について、別々に見て行きましょう。
ジフテリア
「灰色の皮膜」という意味のジフテリアは、感染すると舌と喉に灰色の皮膜ができて、症状が進むと患者を窒息死に至らせる病気です。このジフテリアもまた、ポリオや天然痘と同様に、過去の病気であり、人口過多や下水設備のない不衛生な環境から来るものです。つまり現在に至っては、危険性の無いものです。メンデルソンに言わせれば、「ジフテリアで死ぬのは、コブラにかまれて死ぬ確率と同じ位」なのです。(How To, p.245)[246]2002年の合衆国全域におけるジフテリア感染は、たったの2件でした![76]それなのに、何百万人もの人々がひっきりなしにこの落ち目の病気のためにワクチン接種をしている訳です。再度、表2を見ると、ジフテリアの感染件数の減少が、栄養や水道施設、下水施設の改善に伴って起きたもので、1940年代半ばにワクチンが一般化されるずっと前から減っていたことが分かるでしょう。
ではジフテリアのワクチンは効果があるのでしょうか?メンデルソンは、16人の死者が出た1969年のシカゴでのジフテリア流行について指摘していますが、これはある意味大した事件です-16人中、なんと9人もが予防接種を受けていた人々なのですから!免疫が、聞いてあきれます。ジフテリアのワクチン接種の一般化が、まだ合衆国の半分までしか進んでなかった頃にも、ワクチン接種を受けている州と受けていない州において、感染状況の違いは何も見られませんでした。さらに、この病気はもう何年も前からerythromycinという一般的な抗生物質で治療できるようになったので、とっくにワクチン接種など必要がなくなっていたのです。ワクチンは、必要ではなかったのです。[280]
ジフテリアの接種に対する副作用反応の報告は、百日咳ワクチンの様には何千件もと押し寄せては来ませんでしたが、これに関してはある事実が挙げられます。ジフテリアワクチンの作用については、長期的な調査が今までに何もされていないのです。とりあえずまとめると、この国でジフテリアのワクチン接種を行なう科学的な根拠は全く無く、これは溢れるほどある薬学ミスの、1例にしか過ぎない訳です。
ジフテリアワクチン接種が効くか、ロシア人に聞いてみると良いでしょう。何十年もの間、ロシアではジフテリアの集団接種が実施されてきました。さて、この病気は、1976年には消え去っていたのに、1990年そして1993年にも又、ロシアでは大規模なジフテリア流行が起きているのです。感染件数は各、およそ1200件と6000件です。そしてこれらの事件が起きたのは、ジフテリアワクチン接種が全国規模で行なわれた後になります。(Garrett,p.504)[223]
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