損賠訴訟:40代女性「接種ミスで後遺症」 北九州市を提訴 /福岡
毎日新聞 2012年04月18日 地方版
市立八幡病院(八幡東区西本町)で子宮頸(けい)がんワクチンを接種した際、医師が注射する位置を誤ったために後遺症が残ったとして、市内に住む40代の女性が17日、市に約1800万円の損害賠償を求める訴訟を福岡地裁小倉支部に起こした。
訴状によると、女性は10年4~10月、八幡病院で、子宮頸がんワクチン「サーバリックス」の接種を3回受けた。女性は3回目の接種後、注射した左肩に強い痛みを感じたため、別の病院で診察を受けたところ、本来接種すべき場所より高い位置に注射針を刺したため、ワクチンに含まれる薬剤で関節炎が起きた可能性があると診断された。女性は現在も左肩が十分に動かないほか、痛みも残っているという。
また、女性側は、担当医が女性の指摘に当初は「もっと下に(注射を)打たないといけなかったんだね」と話していたのに、その後に病院側が「正しい位置に、正しい方法で接種した」と説明を変えたと主張している。
この日、市内で記者会見した女性は「病院側の不誠実な対応に心が痛んだ。医療関係者に事実関係を伝えたかった」と提訴に踏み切った理由を説明した。
訴えについて、市病院局は「訴状が届いておらず、コメントできない」としている。【曽田拓】
〔北九州版〕
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