予防接種事故、昨年度5685件 使用済み針での接種
2015年10月29日21時1分
麻疹・風疹や日本脳炎などのワクチンの定期接種で、健康被害につながりかねない事故が2014年度に5685件あったと厚生労働省が29日、発表した。厚労省は「こうした報告がゼロにつながるように、注意喚起していく必要がある」としている。
最も多かったのが、次の接種までに空けなければならない日数を誤るなど「接種間隔の間違い」で2777件。「期限切れのワクチンを使用」の889件、接種の回数や対象年齢を誤るなど「不必要な接種」の660件が続いた。
使用済みの針を使うなど、血液感染につながりかねない事故も14件あったが、現時点で感染は確認されていないという。
厚労省は13年度から改正予防接種法にもとづき、重大な健康被害につながる恐れがあった事故を報告するよう市区町村に求めている。13年度の4596件より増えているのは、制度が周知されてきたためとみられる。(福宮智代)
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